新築が建つまでの工程をざっくりと

一軒の家はどれくらいで建つ?〜新築木造住宅の工期

規模や環境にもよりますが、木造2階建の新築であれば、工期はおよそ3〜6ヶ月と言われています。
多少幅があるのは建物によってそれぞれの工程に差が出てくるからです。
では実際にどのような工程があるのでしょうか。
まずはそれらを大まかに捉えていただけるよう、流れをざっくりと解説してきます。

新築工事の大まかな流れ

新築工事の工程は細かく分けるとたくさんありますが、ここでは大まかに捉え5段階にまとめてみました。
  • 建物を建てる土地の地盤調査と改良工事
  • 建物の土台となる基礎工事
  • 建物の骨組みや下地をつくる工事
  • 建物内のお風呂やキッチン、電気関係などの内装工事
  • 建物周辺の外構工事
なお、新築工事の工程は「工程表」が頼りです。
新築工事にはいろいろな業者や職人が関わるので、できるだけ無駄なくスムーズに工事が進められるようにこの工程表が作成されます。
こういった表です。
引用:木造住宅の標準工程表:株式会社QTmedia
ここからは、具体的に上であげた5段階それぞれの内容をもう少し具体的に解説していきます。

建物を建てる土地の地盤調査と改良工事

まず最初に地盤調査を実施します。
一般的な木造家屋を建てると、地面にはおよそ60tもの圧力が掛かるといわれています。
地盤調査はその土地に家を建てる前に必ず実施しなければなりません。
調査の結果、地盤が弱ければ「地盤改良工事」が必要となり、さらに数日ほど工期が長くなります。

地盤の調査が終わると、「地縄張り(じなわはり)」といわれる、建物の配置を決める作業に移りますが、その前後で地鎮祭を行うのが一般的です。

建物の土台となる基礎工事

基礎工事とは、建物の土台となる部分の工事のことです。
具体的には、地縄を張り、基礎の形に合わせて地面を掘り、底に割栗石(わりぐりいし)という地盤をつなぐための砕石などを敷きコンクリートを打っていきます。

ちなみに、基礎はコンクリートでできているため、完成した後に穴を開けて配管を通すのは大変手間がかかります。
業者によっては、基礎工事と並行して水道やガスの配管を予め通すスリーブ工事を行う場合があります。

左の写真はすでに配管が通っていますね。

建物の骨組みや下地をつくる工事

いよいよ柱や梁などの家の主要な部分が組まれていきます。
この工程を「建て方」といい、ここからは大工の出番です。
工場でカットされた木材が次々運び込まれ、家が形になっていく工程です。
なお、建物の最上部まで建て方が進むと「棟上げ」と呼ばれ、骨組みが完成したことを祝って上棟式が行われます。
(上棟式については近年は省略されることも多いですが)
棟上げが終わると、雨にも耐えられるよう屋根もあわせて作っていきます。
骨組みの完成後は、その他の柱や壁の下地、床などが作られていきます。
構造部分ができたところで窓やサッシ、玄関が取り付けられ、戸締まりもできるようになります。

「建て方」からここ(内装の手前)までを総称して、木工事といいます。

建物内のお風呂やキッチン、電気関係などの内装工事

内装工事では、まず壁に断熱材を入れて、石膏ボードを取り付けた上からクロスが貼っていきます。
電気配線などの工事も並行して行ない、コンセントの位置などが問題なく取り付けられるかを確認しながら進めていきます。
その後、お風呂やキッチンといった水回りを取り付けていきます。

内装工事はたくさんの業者が関わるところで、工程表上も複数の業者が複雑に入り交じります。

建物周辺の外構工事

新築工事の最後の工事にあたる外構工事は、カーポートやフェンス、ブロック塀、植栽といった建物の周辺やアプローチ部分に関わる工事です。
ハウスメーカーの中には新築の付帯工事として外構工事も含まれている場合も多いですが、注文住宅の場合は外構工事も別途手配する必要があります。
外構工事の流れは、外構工事専門業者に依頼する場合とハウスメーカーに依頼した場合とで違ってきます。

まとめ

以上、大まかではありますが、新築が建つまでの工程を5段階に分けて紹介いたしました。
なんとなくイメージしていただけたのではないでしょうか。
実際の工程はもっと細かく分かれています。
もっと詳細を知りたい、という方は工程表の項目を参考にしながらお調べいただくとより詳しい内容が把握できると思います。

以上、参考にしていただけたら幸いです。

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